レベルの高い入学し易いアメリカの大学はどこか
更新日:2020年8月11日
さあ、今回は受験する大学を絞り込む上での一つのアプローチを紹介する。 大学を選定する上での参考にしていただきたい。
アプローチ
大学を比較し、どの大学に進学するのが努力対効果という観点から良いのかを比較・検討する。
つまり、大学の評価が高く、比較的入学し易い大学を選定するという事である。 今回は以下のアプローチで大学を比較し、絞り込みを行う。
1. 大学ランキングの上位にランクインしている大学で”ロングリスト”を作成 (大学の評価を測る) 前半で使用した以下の世界大学ランキング全てにおいてTop100にランクインしている大学 ・Times Higher Education World University Rankings 2014-2015 ・QS World University Rankings® 2014/15 ・Academic Ranking of World Universities 2014
2. ロングリストの中から更に合格率(Acceptance rate)、入学時の成績(平均GPA)、共通テストのスコア等様々なデータで比較し、”ショートリスト”を作成 (大学の入学難易度を測る)
3. ショートリストの中から入学難易度の観点から”ベスト”な大学を抽出し、その大学を最も良い選択旨として本項の結論とする。
1の大学ランキングにおいて、足きりを行い、更にその中から入学条件や大学の特徴等から優劣を付けていき、最終的にその優劣の高い上位数校をショートリストとする。
つまり、ショートリストにある大学は、大学のレベルが高い(世界で認知・評価されている)割には入学難度が低くコストパフォーマンスが高い大学という事になる。
そして、その中で最も入学難易度が低いと考えられる大学を特定する。
ロングリストの策定
まずは、以下の大学ランキングを使用して足きりを行う。
・Times Higher Education World University Rankings 2014-2015 ・QS World University Rankings® 2014/15 ・Academic Ranking of World Universities 2014
3つのランキング全てにおいてトップ100以内にランクインしているアメリカの大学を抽出し、ショートリスト作成のベースとなるロングリストを作成する。

上記の表にあるように、3つの大学ランキング全てにランクインした大学は28校あり、ロングリストとして抽出された。
大学名とそれぞれのランキングの順位を掲載している。 それぞれのランキングによってランクに多少ばらつきが見られるが、それは別の観点で評価された結果であるので、その分1つの大学ランキングを使用するよりも公平性が保たれていると言って良い。 これを見るとどれも聞き馴染みのある有名大学ではないだろうか。
これらは世界から認知されているアメリカのトップ校という事になるが、本当にこれらトップ校の中に入学し易い大学など存在するのだろうか。 それをショートリストを作成する事によって絞り込みを行い、検証していく。
ショートリストの策定
作成したロングリストにある大学の中から、更に絞り込みを行うため、入学に関する様々な情報(以下)を使用する。
ロングリストの28校ごとに、以下の項目が平均値以上であれば”○”をつけていき、最終的に”○”の多い学校をショートリストとして採用する。
入学難易度
合格率 (Acceptance rate) ・“Startclass.com”に掲載されている合格率(Acceptance rate) (2014-15)を使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも高ければ”○”
平均GPA ・“Acceptancerate.com”に掲載されているTop 25%、及びTop75%のGPAの平均値(2013年度)を使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも低ければ”○”
平均SAT点数 ・“Acceptancerate.com”, “collegeapps.about.com”, “satscores.us”,に掲載されているSATの点数の平均値(2013年度)を使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも低ければ”○”
SAT Subject Test ・SAT Reasoning Test /ACTは前出の28校全てにおいて必須なので、SAT Subject Testの要否をここに含める事にする。 “Collegeboard”に掲載されている情報を使用 ・SAT Subject Testが必須でなければ”○” (Consider if submitted/Recommended等含む)
最低TOEFL点数 ・“americanexamservices.com”、及び各大学ウェブサイトに掲載されている最低TOEFL点数を使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも低ければ”○”
基本情報
大学の規模 (人数) ・人数が多いほうが入学難易度が下がると考えられるので本項目を採用。 “Collegeboard”に掲載されている情報を使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも人数が多ければ”○”
学費 ・学費は安いほうが入学のハードルが低いと考えられる。 “Collegeboard”に掲載されている”Out-State Tuition (2015年時点)”を使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも低ければ”○”
Financial Aid ・奨学金を受け取っている割合が高いほうがコスト面で入学のハードルが下がると考えられる。 ies (Institute of Education Sciences)ウェブサイトに掲載されているFull-timeの1年次の学生が受け取った全てのFinancial Aidのデータ(2012-13年度)を使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも高ければ”○”
留学生比率 ・留学生比率が多いほうが入学難易度が低いと考えられる。 ies (Institute of Education Sciences)ウェブサイトに掲載されている留学生比率(2013年度)、Forbes、及び各大学ウェブサイトのデータを使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも高ければ”○”
人種 (アジア人比率) ・アジア系の学生が多いほうが入学難易度が低いと考えられる。 ies (Institute of Education Sciences)ウェブサイトに掲載されている留学生比率(2013年度)、Forbes、及び各大学ウェブサイトのデータを使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも高ければ”○”
編入時の入学条件 (Requirement) (前投稿にて、コミカレから編入という留学のスキームが良いという結論に至ったので、編入時の入学条件を加味して検討する必要がある。 )
編入合格率 ・“transferweb.com”に掲載されている編入時の合格率(2012年度)のデータ、及び各大学ウェブサイトのデータを使用 ・ロングリスト28校の平均値よりも高ければ”○”
Articulation Agreement ・アメリカの高等教育における単位互換と単位の認定の事であるが、この制度を採用している大学の方が編入に対して前向きであると考えられる。 “collegetransfer.net”に掲載されている情報を使用 ・Articulation Agreementを採用している大学は”○”
最低TOEFL点数 ・TOEFLを編入条件としていない方が編入難度は下がると考えられる。 各大学のウェブサイトの情報を使用 ・TOEFLを編入条件としていない(Recommended含む)大学は”○”
SAT/ACT ・SATを編入条件としていない方が編入難度は下がると考えられる。 各大学のウェブサイトの情報を使用 ・SATを編入条件としていない(Recommended等含む)大学は”○”
推薦書 ・推薦書(Evaluation/Recommendation)を編入条件としていない方が編入難度は下がると考えられる。 各大学のウェブサイトの情報を使用 ・推薦書を編入条件としていない(Optional含む)大学は”○”
参考
卒業率 ・卒業の難しさなので入学の難易度とは直接関係ないが、参考値として入れておく。 ies (Institute of Education Sciences)ウェブサイトに掲載されているデータを使用
入学難易度




編入時の条件

