アメリカの大学の基本情報
- Joe
- 2018年1月2日
- 読了時間: 3分
更新日:2020年8月11日
先ず、アメリカの大学に入学するというと具体的にアメリカの教育システムの中のどこの教育課程を指しているのだろうか。
今回は、主に下図の点線で囲っている大学を対象として説明してみる。

Junior or Community Colleges
通常2年間の学部課程で、修了すれば準学士号/短期大学士号(Associate of Arts / Science Degree, A.A / A.S.)が与えられる
1. Community College (公立2年制大学)
・教育課程は主に「職業教育コース」(occupational / vocational / technical program)と「進学コース」(transfer/general education program)に分けられている
・公立の2年制大学であり、4年制大学に比べると学費も安い
・アメリカの学士号 (Bachelor’s Degree)取得者のうち、約3 割が高等教育をCommunity Collegeから始めている
・基本的に “open admission” 、つまり「必要最低限の資格を満たせば、誰にでも門戸を開く」という「教育の機会均等」の理念の下に運営されており、入学条件は緩やかである
2. Junior College (私立2年制大学)
・教育課程は主に4年制大学への編入を想定した進学コースを提供している
・私立の2年制大学であり、Community Collegeに比べると学費は高い
・主に独立した組織によって運営されているものと、宗教関係団体によって運営されているものがある
Undergraduate Programs
通常4年間の学部課程で、修了すると学士号(Bachelor’s Degree, B.A. / B.S.)が与えられる
1. Liberal Arts Colleges (リベラルアーツカレッジ)
・学生が 幅広い教養を身に付けることに主眼をおき、一般教養課程を主体とした大学を指す
・一般に公立大学に比べ、私立のリベラルアーツカレッジの授業料は高額である
・小規模で学生数が少なく(教授1人当たりの学生数が少ない)、学生へのケアが行き届いている
2. Universities and Colleges (総合大学)
・Universityは研究者養成を目的として設立され、博士課程まで備え、多彩な専攻分野や学位プログラムを提供しているところが多く見られる
・州が予算を出す公立大学と、学生の授業料で運営される私立大学があり、大学によって教育内容、授業料、施設等が大きく異なる
3. Specialized Colleges (専門/単科大学) ・ビジネス、音楽・アート・ダンス等の芸術系、建築、工学、看護学 等の専門分野の教育を提供している ・このような専門/単科 大学のうち、芸術・建築系の大学への入学には、個人の能力・技能を示す作品提出やオーディションが義務付けられる場合がある
学位レベルごとのアメリカへの留学生数は以下の通りとなっており、日本人留学生は”Associate’s” (Junior or Community Colleges)と”Bachelor’s” (Undergraduate Programs)が51.2%を占め、全留学生(47.5%)と近い結果となっている。
一方で、”Graduate”の割合は全留学生数と比べて日本人留学生数は少なく、”Non-Degree”は逆に日本人のほうが多い。

また、以下の留学生の専攻分野を見ると、留学生の平均に比べて日本人留学生は理系科目を専攻する学生の割合は少なく(14.4% vs 38.1%)、2倍近くの開きがある。
逆に文系科目を専攻する学生は日本の方が多い(59.3% vs 45.6%)。
日本の理系学生にとって英語を身に付けて留学するのはハードルが高い。 逆に文系は日本では珍しい専攻があったり、アメリカの研究が進んでいるといったアドバンテージがあり留学するメリットも大きい。
また、インドや中国等母数が圧倒的に多い国からの留学生は理系科目を専攻する割合が多くなっており、こういった要因が数字に表れていると思われる。

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