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執筆者の写真Joe

すごすぎる! スタートアップで働く人のモチベーション

更新日:2020年5月2日


2019年12月7日に、セミナー「スタートアップか、それ以外か」が開催されました。

下記は、その内容のメモです。


スタートアップで働く人達がどのようなモチベーションで働いているのかを語っています!



登壇者者紹介


角田悠太(以下、角田):今は、L&Gグローバルビジネスという会社が運営する京都のホテルで働いています。CEOの龍崎翔子はフォーブスのアンダー30にも選ばれている経営者です。

私が入ったときは従業員が18人くらいのときで、この人数でホテルを回すのは本当に大変で、ベンチャー気質も非常に強い会社です。ベンチャーはテックやメディアなどが多いですが、うちはホテルベンチャーということで、今日は少し変わったお話ができればと思います。

前職もずっとスタートアップで、新卒一社目で入った会社は割と規模の大きなスタートアップで、オンライン辞書サービスを運営する会社に入社しました。それと、去年までは民泊の運営を個人でやっていたりして、母親と二人で清掃などのオペレーションをやったりしてました。そのときに、デザイナーと建築家に一緒に民泊事業をやらないかと声を掛けられて一緒にやってました。


西垣和紀(以下、西垣):私は新卒でコンサルティングファームに入社して、5年弱くらい戦略コンサルをやって、オックスフォード大学のMBAに留学して、その後はロンドンのスタートアップにスタートアップメンバーとしてジョインして、ロンドンでスタートアップをやりつつ、日本でもベンチャー支援の事業をしていて、あとは本を書いたり、レーベルに所属してバンドをやったり、アーティストみたいなこともやっています。


西本統(以下、西本):僕は新卒でインテージというマーケティングリサーチで最大手の会社に入社して、4年弱働きました。その後辞めて1年くらいニートをやってました。

まあ、ニートといいつつも、その間は、家庭教師やイベント設営、それから、シーメンスという会社で、ワードプレスなんかで使われてるCMS(コンテンツマネジメントシステム)の社内システムの移行を行うプロジェクトを2カ月くらいやらせて頂いたりしていました。

ちょうどその時にシェアサイクルのPippaを運営するオーシャンブルースマートという会社の社長と出会って2人目の社員として、本当に創業直後のときに入りました。その後、自分たちで市場調査をして、京都に進出することになり、今に至ります。

シェアサイクル業界は日本全国で見ると、東京や大阪ではドコモシェアバイクが流行っていて、あとはオープンストリートというソフトバンク系のところがあります。あと、メルカリさんがやっていたシェアサイクル事業があったんですが、撤退されたので、今はドコモ、ソフトバンク、我々という形になっています。京都に関しては、我々が独占的なマーケットリーダーのポジションを築いています。京都は今3人で回しています。



なぜスタートアップというキャリアを選んだのか


~会社、或いは社会って、実は一人が抜けたとしても会社、社会は回っていきますよね。だけど、自分がいる事で何か違う結果になる、その要素の一つにならないと自分が存在する意味が無い~


角田:私は、前職が民泊事業でAirbnbを中心に収益をあげていたのですが、去年に法改正があって、物件を所有しなければ運営が難しい状況になり、そうするとコストが高くなります。その他に物件を掲載するサイトなども運営したりしたんですが、オペレーションコストが高くなってしまい、メンバーも辞めてしまい、私はホテル業界にいくことにしました。

民泊事業を運営していて、何が楽しかったのか考えたときに、自身の強みである英語が使えて、また、お客様視点で細かいオペレーションの改善をするのが好きだったことに気づきました。大手が運営するケースが多いホテル業界ですが、そんなホテル業界でベンチャーとして工夫して戦っていくのに惹かれたのと、海外のお客様を楽しませたいということで今の会社に入社しました。あとは、ベンチャーなので自由にできるのが利点ですね。


西垣:私は、2つ理由があって、1つはやっぱり、大企業と比べて自分で裁量をもって事業を回せることです。大企業は一つの仕事をみんなで分担してやってるので、全体の仕事のひとつのモジュールというか、仕事の一部しか経験できないですよね。あと、大企業はコミュニケーションコストが高いので、新規事業をやるにしても社内調整に多くの労力を割かなくてはいけないので、実際の事業に使えるエネルギーが限られてしまいます。スタートアップであれば、自分で100%事業にコミットできます。


2つ目は、私は人と同じというのが嫌で、特に日本の大企業は4月の新卒一括採用で、同じ時期に研修をやって同じように出世していく…というのが嫌でした。なので、ロンドンでスタートアップやってて、別の会社で取締役やってて、ミュージシャンやってて…みたいなやつは一人しかいないと思うので、それが心地よいという感じですかね。


西本:私の場合は、前職は非常に安定した会社で、1年間に1回10連休取りなさいとか、フレックス出社してもいいとか働き方に関しては充実している会社ではあったし、離職率も高くない、女性比率も6割くらいで世間的に見て非常に良い会社だったんですが、「なぜ会社を辞めたのか」というところと「なぜスタートアップか」というところが繋がってくるのですが、私は就職するときに3年で辞めようと思ってたんです。

実際は3年半くらいいたんですが、「もし、今日が人生最後の日ならこの仕事をするのか」、或いは「自分が死ぬときにWikipediaに自分をどう書くのか」と考えたときに、安定した仕事で大企業の歯車として進んでいったときに、年収数千万とかもらえたとしてもそれって自分の人生が明確ではないなと感じたんです。

なので、3年間この考えが変わらなければやめようと思っていて、実際に3年くらい経ったときに辞めますといって辞めたんですが、その後のことを何も考えてなかったのでニートになったんです笑。


大企業というのは裁量、責任がないですよね。これからAI時代に突入する中で、私が一番重要だと思う事は、そこに自身の判断が介在するかどうかということです。要するに、会社、或いは社会って、実は一人が抜けたとしても会社、社会は回っていきますよね。だけど、自分がいる事で何か違う結果になる、その要素の一つにならないと自分が存在する意味が無いと思いますし、そこには自分が判断するということが必要だと思いますし、その判断の大きさはやはりスタートアップの方が大きいという考えなんです。スタートアップにも色々なフェーズがある中で、私自身はシード段階のスタートアップを探していて、偶然見つけたのが今の会社だったので、今の会社に入社しました。



スタートアップの働き方


~ある日、スタートアップで働き始めて、資料作ってたらCEOが来て、「お前資料作ってる暇があったら仕事しろ」と言われて、「あ、そっか」と~


西本:僕は基本的に休みとかないです。休んでる瞬間がないというか、朝起きた瞬間から仕事の事考えますし、夜寝るまでメールが来たりといったことはよくありますし、休日も同じです。夜23時から出て行かないといけないといったこともありますし、守られた環境ではないですね。

大企業との違いは、ワークライフバランスとか言ってられないし、給与の面でも会社の状況によって上下するし、上下とは言っても基本下振れですが笑。その分、自分たちでできる事が多くて、そこに自分の判断が介在してることは楽しいです。自分の判断したものが、すぐにプロトタイプになって、形になって、サービスになる。例えば、料金体系を明日変えるとかっていうことが可能なわけですよ。そういう楽しさがあるんじゃないですかね。


西垣:私の場合は、前職がコンサルティングだったので、戦略を考えるのが仕事だったんですね。スタートアップに行って一番の違いはやっぱり、スタートアップは実行するのみ。

大企業は、3年後、5年後の戦略、ビジョンを考えることは必須なのですが、スタートアップに関しては、走り続けないと明日死ぬかどうかっていう世界なので、PDCAサイクルって大企業だとどこでもあると思うんですが、スタートアップはDoあるのみみたいな世界観です。

ある日、スタートアップで働き始めて、資料作ってたらCEOが来て、「お前資料作ってる暇があったら仕事しろ」と言われて、「あ、そっか」と、スタートアップって戦略とか考えるのはそんなに重要じゃないんだと。なので明日の売上どう立てるかといったことの方が重要になってくる。キャッシュフローが一番重要、じゃないと死ぬって感じですかね。


角田:カズキさん(西垣)の言う通り、スタートアップでプランニングの話をする人はあんまりいなくて、アクションして結果を出すということが重要で、課題があったらどうやってその課題を解決するかという議論をみんなでする。しかもどれだけ低予算でその課題を解決できるか。何かを話し合って結局やらないっていうよりは、何かをやって結果どうなったかを話す方が良い気がするので、そのために一人一人がアクションを起こす。今の会社のホテルではそういった人が多いです。問題があって、或いはお客様がこう言っているのでこのアクションを取って、結果的にこうなりましたっていう報告が多い。



スタートアップで働く人、向いている人


自分が30歳後半とかになったときになにもできないっていう状態にならないように投資の意味も込めてスタートアップで働いてます


西本:正直、ワークライフバランスとか、毎日遊んでたいとかって無理なんですよね。ある意味、その犠牲を払ってやりたい事をやってる部分があるので、安定が欲しい人はたぶん無理。そういう人は大企業で働いたほうがいいと思いますし、大企業にどうにかして就職する道を探したほうがいい。正直、大企業のほうが安定してますし、最近の大企業は、例えば私の前にいた会社はジーンズでもOKだったりするので、そういう自由な働き方はできるようになってる。なので、小さい歯車でいたくない、何かをやりたいと思っている人っていうのが向いている。向いているというよりチャレンジしたほうがいいと私は思います。


西垣:スタートアップは、大企業みたいに指示されたことをやり抜くというよりは、自分でやりたい事を見つけて事業を創っていける人のほうが喜ばれるというか、そもそもスタートアップには受け身で仕事する人を雇う余裕がないので必然的にそういう人達になっていきます。

スタートアップは一昔前は中小企業と呼ばれてましたが、最近は本当に優秀な人が多いです。例えば、私がロンドンでやってたスタートアップは元ベーカーアンドマッケンジーの弁護士だとか、NASAとかMITで働いていたエンジニアとかがいて、そういう優秀な人材がスタートアップ市場にたくさんいるんです。大企業じゃなくて、自分で事業をやりたいと思う優秀な人が増えているんですね。


角田:スタートアップは人数が少なくて余裕が無いので、そういうのに抵抗が無い人の方がいいでしょうね。

スタートアップには、西本君みたいに経営者観点で仕事をしたい人がいる一方で、私は経営者になりたいわけではなくて、自分が30歳後半とかになったときになにもできないっていう状態にならないように投資の意味も込めてスタートアップで働いてます。なので2人の意見とは少し違いますね。


西垣:スタートアップってなんでもやらなきゃいけないんですよ。エンジニアであればプロダクトの開発にフォーカスできるんですけど、非エンジニアはなんでもやんなきゃいけないんです。ロンドンのスタートアップで、ある日、CFOと経理担当と、マーケティング・PR担当の3人が同時期に失踪したんですよ。その後は私が仕事を引きとることになって、経理とか全くやったことなかったんですがやる事になったり、そういうことがスタートアップでは頻繁に起こりますよね。失踪するんですよね、よく。

あとは、売上が上がってなかったら自身の給与を下げるとか。


西本:本当におっしゃる通りいろんな事やらなきゃいけなくて、僕の場合だと、前職で営業なんてしたことなかったんですけど、営業活動もしますし、入社4日目で資料作って大企業にプレゼンしにいったこともありました。営業が成功して仕事が取れた後もやったことないことだらけです。我々は自転車事業やってるんで、設置計画を作って、再配置業務をやったり、府や市とのやりとりも全部僕たちがやってますし、契約書も作ったことなかったけどひな型を作って先方とやり取りをして、それに対する売上の計画やアフターフォローなど全部やらなければいけないです。看板のデザインとかも全部自分たちで決めなければなりません。なので、アイディアをただ出すよりはやれ、やって結果をだせということですね。



スタートアップの探し方


~私としては自分のやりたい事をやらせてくれる会社じゃないと嫌だと言ったら社長が全部やっていいよと言ってくれたので今の会社に決めました~


角田:僕はWantedlyの求人ですね。


西本:僕は以前、色んな仕事やりたいと思ったので派遣会社に所属したんです。担当者の人が色々紹介してくれるんですが、その中でインバウンド向けの事業立ち上げなど色々興味深い事業を紹介してくれました。

今の会社は、たまたまリクナビを見てたら求人が掲載されていて、社長と話して、私としては自分のやりたい事をやらせてくれる会社じゃないと嫌だと言ったら社長が全部やっていいよと言ってくれたので今の会社に決めました。


西垣:あとはスタートアップは既に働いている人の周りとか紹介が多いよね。そういうエコシステムに入ると、求人の引き合いもたくさんきますよね。

あと、私はMBAにいったんですが、MBA在学中にみんなインターンをするんですよ。私は興味のある企業があったら、その企業の業界動向とか経営戦略とか課題とかを書いた資料を作ってその企業に送ってました。

企業に応募して面接するっていうよりは、資料を送って、「あなたの会社はこうしたほうがいい」、「私はこれができる」と言ったらその日から働いて欲しいと言われたりしました。


西本:探し方って言ったときに、自分が何を求めてるのか、何が落とせないのかを考えたほうが良くて、例えば年収800万から落としたくないといったことがあったらシードのスタートアップは選ぶべきではないですよね。絶対もらえないですから。

創業期を経験したいのであれば、従業員5人、10人以下の会社を選ばなければいけないし、或いは会社を成長させるときに自分の能力を活かしたいと思うのか、それに対しての給与も考えつつ、自分の落とせないものを考えるということですね。

大企業からスタートアップにいけば給料が落ちるのは当たりまえ、それにストックオプションがもらえる感じですね。

私自身も当時はそんなに考えてなかったですけど絶対そこは考えた方がいいと思います。あと、思うことは会社の社長に会って何がしたいのかを伝えることは絶対しないといけない。


西垣:スタートアップの特徴として、良くも悪くもルールが無いっていうところです。例えば、労働契約書も適当だったり、労務規約もなかったりとか。なので、入社前にCEOに会って、この仕事をとってきたら給料を上げてくれとか給与面で交渉の仕方はあるかと思います。



今後のキャリア


~「自分―(マイナス)会社」をしたときに自分に価値は残るのかっていうのを常に考えるのが必要~


角田:今は私の会社は成長期で色々は人事のルールなどもでき始めています。私の今後のキャリアとしては、経営に関わっていくのか、専門職でいくのか大きく2つあるかと思いますが、私としてはこれだけは譲れないというものがないので、選べる余地があるという状態です。


西垣:私は、そもそもキャリアという概念が嫌いなんですね。日本的な一つの会社で上に上がっていくようなキャリアは分かりやすいですが、外資系っぽく複数の会社を渡り歩くエリートみたいなキャリアもテンプレートみたいになっちゃってるんですね。例えば、投資銀行に入って、コンサルに行って、ファンドに行くみたいな。そういうテンプレートにとらわれるのがすごく嫌いで、自分でビジネスをやったり、趣味を仕事にしたり、或いは複数の会社でプロジェクトベースで働いたり、そういった新しい働き方をしたい。

日本的な働き方は、同じ会社で上に上がっていくんで直線型ですよね。外資系エリートは階段型ですかね。別の会社に移って年収もランクも上がっていくっていう。新しい働き方は色んな事を同時にやっていく横断型のキャリアです。なので、そういった新しい働き方をしていきたいです。


西本:「この人しょうもないな」と自分が思う人は、社名で仕事をしている人。「自分―(マイナス)会社」をしたときに自分に価値は残るのかっていうのを常に考えるのが必要だと思っていて、自分もキャリアパスとかは1mmも考えてなくて、そんなものは自分が生きていく中で勝手に決まっていくものじゃないかと思ってます。

まあ、1回転職するとどうってことないですね。たぶん、1回目の転職でみなさんが気にするのって、自分に市場価値があるかどうかってとこじゃないですか。ただ、出てみると案外どこでも行けると言う事がわかるので、僕としては今の事業を成功させたい。

今、自社は京都だと絶対的な地位を築いていてマーケットリーダーになっている。ドコモ、ソフトバンクが入ってこれない政令指定都市は京都しかない。ただ、京都での事業が成功しているかというとまだまだなので、京都市内でもっとたくさんの顧客が使ってくれるようになってから次の仕事は決めようかと思ってます。



質疑応答


来場者:スタートアップで働いていくうえで、社外や異業種の人との繋がりが非常に重要だと思いますが、そういった人との繋がりを大事にしていく上で意識していることなどはありますか?私は前職がリクルートでじゃらんの営業をやっていて、旅行や出張マーケットには詳しかったんですが、次のキャリアを見据えたときに他業種の事とかを知っていなきゃいけないと思ったんです。


西垣:それは非常に重要だと思いますね。ですが、同時に難しい部分があって、ビジネス上の観点だけで異業種の方との繋がりを増やそうとすると、例えば交流会などに顔を出したとしても上辺だけの薄い関係になりがちですよね。

私は、純粋に友達を増やすことも重要だと思いますね。私の場合は、全くビジネスを意識してなかった友達と一緒に仕事したりすることがけっこうあって、普段から友達を増やすことが非常に重要なんじゃないかと思ってます。

他業界の繋がりを作るというのは非常に重要で、今は一つの業界の知見や経験だけでは会社は生き残れなくなっていて、トヨタですら「仲間づくり」というのが根本の戦略になってきていますよね。AIや自動運転社会になったときにトヨタ社内だけでなく、他の業界のプレーヤーと組んでいく事が求められます。仲間づくりが戦略の中心になってきているので、これは非常に重要です。


西本:私は交流会とかに行ったりするタイプではないんですが、事業をやっていく上でアイディアソンなどをやる機会が結構あるんですが、いつも思うのは、「それって誰がやるの?」ってことなんです。結局、モノを作って売るところまでできるやつが強いんです。

正直、我々スタートアップで最初はどこからも相手にされなかったんですが、今は市内最大のプレーヤーになって、市からも府からもむこうから声が掛かるようになりました。なぜかというと、彼らにとって我々のビジネスの価値が高くなったからです。

要するに、自分から繋がりを広げにいくというよりは、事業の価値を高めていく事でおのずと繋がりが広がっていくので、自分たちの価値を高める事が重要だと思ってるんです。

僕は個人的にも常に意識してゲームチェンジャーになりたいと思っていて、「この人が入れば何か変わりそうだな」と思ってもらえるような人になりたいと思っている。

リクルートの藤原さんが言ってた言葉ですが、100万分の1の人材になるには、ある分野で100人に1人、また別のある分野で100分の1、また違う分野で100分の1になればいい、全部合わせたら100万分の1になれる。僕が今やってるのは、今の事業をやりきることです。それによって今の事業の分野では100分の1にはなると思いますし、自身の価値を高めることで周りから声が掛かるようになると思ってます。事業で成果を出して、個人がメインプレーヤーになって、個人の価値を高めることで、それが結果として人が人を呼んで来る事に繋がるのではないかと思います。


角田:他の登壇者の2人は自分で結果を出して、外から声がかかるようになってるので自分から交流会とかそういう場所にいかなくてもいいのかなと思うんですが、僕は新卒で入った会社の社長に繋がりをみつけてこい、交流会行ってこいと言われてよく行ってたんですが、とりあえず行った交流会は後で振り返ってもあまり意味がなかったと思います。

繋がりを広げる上で、先ず、「自分が何をしたいか」を明確にしないと交流会に行っても無駄になってしまうと思います。

色んな業界の知見を得たいのであれば、色んな業界の本を読めばいいんですが、やっぱり続かないっていうこともあるので、自分が何をしたいかというモチベーションを持って情報を取りに行ったりするほうが良いと思います。


参加者:これからフリーランスや個人事業主みたいな働き方が増えていくかと思いますが、そうすると個の力というか個人の能力が非常に重要になっていくんですが、その上で専門的な知識を高める事が重要だと思います。それに加えて、いかに多くの人が自分と仕事をしたいと思ってくれるかが重要だと思うんです。西垣さんが言われた仲間づくりって言うことが私も非常に重要だと思っていて、仮に自分が何かの事業を始めて、商材がどうであれ、自分という人とだったら一緒に仕事をしたいと思われるような人材になりたいと思っています。


西垣:おっしゃる通りで、これからは本当に深い専門的な技術とか知識を磨くか、あるいはジェネラリストになるかどっちかしかなくて、ジェネラリストっていうのはどちらかというと、そういった高度な専門性を持った人を組み合わせて一緒に仕事をするようなプロデューサー、或いはカタリストみたいな人で、そういう風に二極化していくと思います。


角田:参加者のみなさん、他になにか仕事する上で大事にされていることってありますか?


参加者:元々、なにやっても通用する人になりたいというのが自分の中であって、色んな経験を積めることは大事にしてます。仕事内容はもちろん、先ほど言われていた仲間づくりといった事も重要で、仲間を増やせばそれが仕事に繋がるということもあると思いますので、両方できたら良いかなと思います。


西本:僕の場合は、色々な仕事をやらなければいけないですし、それに加えて責任を持って、例えば取引先に行くときも決裁権を持って話にいくので、話を持ち帰るということが基本的にないです。非常に重要な事に関しては、代表と話して、ある程度幅を持たせて、この範囲で決めてきますと事前に握ったりしています。

例えば、大手のコンビニや市などと話しをするときも自分の考えで仕事をしますし、そういったことをしていくと色んな人と出会いがあって、そこの面白みは凄いありますね。

専門家ってなると、たぶん今は凄いけど時間が経ったら陳腐化するというか、例えば昔の人の知識が今はWikipedia見たら一発でわかったりする。AIが発展したときに、一瞬で答えを出してくれるものが隣にいる、そういった状況になったときにその人の専門性は役に立たなくなるかもしれない。ただ、そこで重要なのは、ナレッジを元に判断をするということです。例えば、IBMのWatsonなどは局所的な部分で判断をすることができます。例えば、囲碁とか。そういったものが発展していくと、例えば医療業界では症例のパターン分析をして確率を出すということができるようになりますが、その中である視点が抜け落ちていたとか、特定の病気の可能性があるとかっていう事がヤブ医者でも分かるようになる。

ビジネスでも同じで、ある視点が抜けているといったことをAIが出してくれるようになると、専門性というよりは判断できることの方がより重要になってくると思います。


何の話してたんでしたっけ?笑


まあ、大手は一回入るとまたいつでも戻れます。なのでせっかくなので若いうちにスタートアップで働いてみる事は重要だと思います。一方で、大手で働いていたからこそ分かることはあると思っていて、例えば社会のある程度のルールは大手企業で働いていると分かる。そうしたときに、大手企業と一緒に仕事をするときに彼らのルールがわかるんです。

大手企業は社会人基礎力養成所だと思っていて、ある程度PPTやExcelなどのスキルなど含めて基本的なスキルを学んだ上で、それをどこで試すかといったときにスタートアップで試したらいいと思います。


西垣:一回大手企業に入ると、スタートアップで働くのも起業するのもリスクがないと思います。メガベンチャーって呼ばれる大手企業は年中どこもスタートアップや起業経験者歓迎で採用してて、年収も出ますから、失敗したらそういった企業が雇ってくれると考えると失敗したときのリスクってないですよね。大手企業も徐々に変わってきていて、今新卒だけしか採用しない企業なんてないですよね。


角田:スタートアップに入るとやり方は柔軟ですが、大手企業を見ると、メールでやり取りすればいいところをいまだにFAXを使ったりしてたり、動きが遅かったりすることが往々にしてあって、それはそれでスタートアップ大企業のやり方の違いだと受け止める事が必要だと思います。





登壇者


西垣和紀



高校を中退、仕事を転々としながら荒んだ生活を送るが、一念発起して留学

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)、オックスフォード大学大学院MBA(経営管理学修士)修了

外資系コンサルティングファームなどを経て、ロンドンのテックスタートアップの戦略責任者、外資系イノベーション支援大手(英)Rainmaking Innovation Japanの取締役COOなどとして従事する傍ら、様々なメディアでの記事の執筆や留学・キャリア支援等を行う

また、アーティストとしても活動しており、1万人規模のフェスへの出演やイギリスのトップアーティスト「ピクシー・ロット」などと共演を果たすなど多方面で活躍

主な著書「オックスフォード大学MBAが教える人生を変える勉強法」、「図解入門 最新スマートデバイスのトレンド予測」



角田悠太



高校卒業時、日本の3流大学を親のお金で進学することを希望するも即却下され、フリーター→ニート→兄の背中を追って20歳でアメリカに渡る

アメリカの大学卒業後、IT企業でマネージャーとして事業開発、海外拠点の立ち上げなどを行った後、民泊事業を起業。その後、ホテル運営を行うL&Gグローバルビジネスにてホテルマネジメントを行う。

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)国際政治専攻



西本統

大手マーケティングリサーチ企業にて勤務後、シェアサイクル事業を行うスタートアップ「Pippa」にスタートアップメンバーとしてジョインし、社長室長、関西事業統括などを行う

学生時代には、全米最大級の日本人キャリア団体「Pageone」を創設

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)経済学専攻





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