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  • 執筆者の写真Joe

インド人だらけ?!BIG4会計事務所グループで働く人の出身校と専攻


言わずとしれたBIG4ですが、会計士を目指している学生さんやコンサルティング業界に興味のある就活生にとっては人気の企業であり、社会人の方々は決算や監査などで直接接点があったり、直接接点はないけど名前くらいは聞いたことがあるという方も多いと思います。

BIG4とは、デロイト トウシュ トーマツ (Deloitte Touche Tohmatsu)、プライスウォーターハウスクーパース (PricewaterhouseCoopers)、アーンスト&ヤング (Ernst & Young)、KPMG、略してデロイト、PwC、EY、KPMGの4つの会計事務所グループを指します。

会計・監査・税務・コンサルティング・法務など企業活動に必要な幅広いプロフェッショナルサービスを提供しています。

いずれのファームも国際的なネットワークを有しており、100か国以上にメンバーファームがあり、数十万ものプロフェッショナルが在籍しています。

いずれのファームも、フランチャイズのようにローカルの会計事務所などがメンバーファームとしてグループに所属する形となっており、日本では、デロイトは有限責任監査法人トーマツ、PwCはPwCあらた有限責任監査法人・PwC京都監査法人、EYはEY新日本有限責任監査法人、KPMGは有限責任あずさ監査法人がメンバーファームとなっています。


企業の統計・データなどを扱うStatistaによると、2019年の売上はデロイトが最も多く462億ドル、PwCが424億ドル、EYが364億ドル、KPMGが298億ドルとなっています。

国内での売上は、公認会計士ナビによると、2019年の業務収入はトーマツ(デロイト)が1,087億円、あずさ(KPMG)が1,005億円、新日本(EY)が993億円、あらた(PwC)が487億円となっています。


いずれのファームもやっていることはだいたい同じですが、国や地域によって特定の地域でコンサルティングが強いとか、アドバイザリーが強いなど特色があったりします。

ワークスタイルやカルチャーなどもメンバーファームによって異なるようです。

BIG4の強みとしては、なんといっても他のプロフェッショナルファームにはないサービスラインの広さとグローバルのネットワークで、企業活動を一貫してグローバルに支援することができることです。

ただし、監査法人として独立性を尊重しなければならず、監査を担当しているクライアントには経営を左右するようなアドバイザリー、コンサルティングは行えないことになっています。

グローバルで多様なサービスを展開するBIG4への就職・転職を考えている人達にとっては、BIG4で働く人たちの出身校・専攻は気になる所だと思いますので、今回はBIG4で働く人の出身校・専攻を見てみましょう。

本記事では、BIG4で働く人達の出身校と専攻をまとめました。(キャリア系ソーシャルネットワークサービスのLinkedInに登録している全世界の人を対象としています(2020年5月5日時点。大学のみを対象とし、会計士などの資格認定機関は除く)) まずはデロイトで働く人の出身校を見てみましょう。

デロイトで働く人の出身校上位10(社員の全登録者数:292,290人) No. 出身校 人数 1 Osmania University 1987 2 University of Mumbai 1714 3 The London School of Economics and Political Science (LSE) 1371 4 Delhi University 1313 5 Kendriya Vidyalaya 1214 6 University of Melbourne 1077 7 University of Toronto 912 8 University of Waterloo 761 9 Western University 582 10 The Wharton School 346


インドのハイデラバードにあるOsmania University (オスマニア大学)が最も多く、University of Mumbai (ムンバイ大学)が2番目となっています。また、4番目にはDelhi University(デリー大学)、5番目にはKendriya Vidyalaya (ケンドリヤ・ヴィッディヤラヤ)というインドの政府系学校となっています。インドの大学の出身者が多いようですね。

3番目にはイギリスのロンドンスクールオブエコノミクス、その他はオーストラリアのメルボルン大学、カナダのトロント大学などが出身者が多くなっています。

上の表にある大学の出身者の人数トップ10を足し合わせても登録者数には遠く及ばないところを見ると、デロイト、或いはBIG4では色んな大学からまんべんなく採用をしているのではないでしょうか。

BIG4はグローバル企業なのでダイバーシティを尊重しているというのもあるでしょう。BIG4の日本のメンバーファームでは高卒や専門学校卒の人もいますし、元サッカー選手、元野球選手などの元スポーツ選手や元ミュージシャンといった多彩なバックグラウンドを持つ人を採用しています。

また、公認会計士や税理士といった士業の方の従業員が多いので、採用に際して資格を保有していれば採用対象になると考えられるので、外資系の戦略コンサルティングファームや外資系の投資銀行などに比べれば学歴にはそこまでこだわっていないということかもしれません。

続いてデロイトで働く人の専攻を見てみましょう。

デロイトで働く人の専攻上位10(社員の全登録者数:292,290人) No. 専攻 人数 1 会計 36189 2 経営管理 20186 3 経済学 19821 4 金融 16786 5 会計・金融 14747 6 コンピューター・サイエンス 13323 7 情報技術 (IT) 11031 8 ビジネス/コマース 10262 9 マーケティング 7408 10 数学 6995


やはり会計を専攻している人が最も多いですね。その他は経営管理、経済学、金融などビジネス系の専攻が多く、業務を行うには数字に強くなければいけませんので数学といった理系専攻も多いようです。


また、昨今、いずれのファームもITシステムやデジタル領域でのアドバイザリーを強化していますから、コンピューターサイエンス、情報技術といった情報系専攻が多いです。


インドの大学の出身者が非常に多いデロイトですが、実はCEOはインド系の方なのです。 デロイトのCEOであるPunit Renjen (パニー・レンジェン)氏はインド系アメリカ人で、インドのRohtak (ロータク)という都市で育ちました。デロイトで働く人はインドの大学出身者が多いのはレンジェン氏の影響もあるのでしょうか。

レンジェン氏はロータリー奨学金を得てアメリカのオレゴン州のウィラメット大学で経営学修士を取得します。

卒業後にデロイトに入社し、企業のグローバル展開、M&Aなどを担当し、デロイトコンサルティングのCEOとなります。その後、デロイトグローバルのCEOにアジア人として初めて選出されます。

レンジェン氏は、デロイトのグローバルイニシアティブとして、インドでの教育やスキル開発のプログラムなどをスタートさせています。 続いて、PwCで働く人たちの出身校を見てみましょう。 PwCで働く人の出身校上位10(社員の全登録者数:247,986人) No. 出身校 人数 1 The London School of Economics and Political Science (LSE) 1525 2 Copenhagen Business School 1342 3 University of Melbourne 1114 4 UNSW 1103 5 Università Bocconi 1058 6 Monash University 988 7 Delhi University 861 8 University of Mumbai 833 9 University of Cambridge 788 10 INSEAD 346


ロンドンにヘッドクオーターを置いているPwCで働く人の出身校はロンドンスクールオブエコノミクスが一番多いようです。次いでコペンハーゲンビジネススクールとヨーロッパの大学の出身者が多いようです。

他にもイタリアのボッコーニ大学やイギリスのケンブリッジ大学、フランスのINSEADなども出身者が多いようです。

他には、オーストラリアのメルボルン大学、UNSW (ニュー・サウス・ウェールズ大学)、モナーシュ大学が多かったり、インドのデリー大学、ムンバイ大学などが多いです。

次にPwCで働く人の専攻についてみてみましょう。

PwCで働く人の専攻上位10(社員の全登録者数:247,986人) No. 専攻 人数 1 会計 44345 2 経済学 19016 3 経営管理 17141 4 会計・金融 17092 5 金融 14004 6 ビジネス/コマース 7550 7 情報技術 (IT) 5995 8 数学 5625 9 法学 5326 10 コンピューター・サイエンス 5105


やはりデロイトと同様に会計を専攻している人が圧倒的に多く、経済学や経営管理、金融などビジネス系専攻、情報技術、数学などの理系専攻が多くなっています。 PwCグローバルのチェアマンであるRobert E Moritz(ロバート・E・モリッツ)氏は、SUNY Oswego(ニューヨーク州立大学オスウィゴ校)出身で、ニューヨーク州のUSCPA(米国公認会計士)の保持者です。

モリッツ氏は大学卒業後PwCに入社し、10年でパートナー(執行役員)となり、現在のグローバルのチェアマンになる以前はアメリカの内部監査サービス責任者、アメリカのPwCのチェアマンなどを務めました。PwCの東京オフィスに3年務めたこともあり、東京では、日本に拠点を置くヨーロッパやアメリカの企業の監査やアドバイザリーを担当していたそうです。 続いて、EYで働く人たちの出身校を見てみましょう。 EYで働く人の出身校上位9(社員の全登録者数:273,246人) No. 出身校 人数 1 Delhi University 2628 2 The London School of Economics and Political Science (LSE) 1393 3 University of Mumbai 1170 4 Kendriya Vidyalaya 904 5 Oxford Brookes University 703 6 Indira Gandhi National Open University 654 7 Harvard Business School 433 8 Shri Ram College of Commerce 327 9 INSEAD 243


EYで働く人の出身校で一番多いのはインドのデリー大学でした。他にもムンバイ大学やインディラ・ガンジー・ナショナル・オープン大学などが多いです。

イギリスにヘッドクオーターを置くEYはロンドンスクールオブエコノミクスやオックスフォード・ブルックス大学などイギリスの大学も多いです。 EYで働く人の専攻上位9(社員の全登録者数:273,246人) No. 専攻 人数 1 会計 46127 2 経済学 21679 3 経営管理 20878 4 会計・金融 19275 5 金融 19121 6 ビジネス/コマース 12845 7 コンピューター・サイエンス 7548 8 情報技術 (IT) 7453 9 法学 6623 10 マーケティング 6374

EYで働く人の専攻で一番多いのはやはり会計でした。その次に経済学、経営管理となっています。ビジネス系が多く、コンピューター・サイエンス、情報技術など情報系の専攻も多くなっています。 EYグローバルの会長兼CEOであるCarmine Di Sibio (カーマイン・ディ・シビオ)氏は、ニューヨークのリベラルアーツカレッジであるコルゲート大学で化学を学び、ニューヨーク大学スターンスクールオブビジネスでMBAを取得しています。USCPA(米国公認会計士)も取得しています。

ディ・シビオ氏はイタリア系アメリカ人で、イタリアで生まれ、3歳のときに家族でアメリカに移住してきました。 学校を卒業してEYに監査担当として入社し、アメリカにおけるバンキング、キャピタルマーケッツのリーダー、内部監査・アドバイザリーのマネジングパートナー、フィナンシャルサービスの責任者などを歴任してグローバルの会長兼CEOに着任します。

ディ・シビオ氏は、新しいテクノロジーソリューションに10億ドルの投資をしたり、グローバルイノベーションチームを組成したりと、イノベーションにフォーカスをおいているようです。 それでは最後にKPMGで働く人の出身校を見てみましょう。

KPMGで働く人の出身校上位10(社員の全登録者数:181,893人) No. 出身校 人数 1 Delhi University 1237 2 The London School of Economics and Political Science (LSE) 966 3 University of Mumbai 749 4 University of Toronto 503 5 University of Cambridge 475 6 University of Oxford 437 7 FGV - Fundação Getulio Vargas 410 8 Kendriya Vidyalaya 355 9 INSEAD 155 10 Indian School of Business 141


KPMGで働く人の出身校で最も多いのは、デリー大学でした。 次にロンドンスクールオブエコノミクス、ムンバイ大学と続いています。インドの大学やケンブリッジ大学、オックスフォード大学といったイギリスの名門校も出身者が多いようです。

それでは、KPMGで働く人の専攻を見てみましょう。

KPMGで働く人の専攻上位10(社員の全登録者数:181,893人) No. 専攻 人数 1 会計 33089 2 経済学 13582 3 経営管理 12967 4 会計・金融 11946 5 金融 11650 6 ビジネス/コマース 7082 7 数学 4059 8 情報技術 (IT) 4007 9 法学 3588 10 マーケティング 3528


やはり、他のBIG4ファームと同様に会計が最も多く、続いて経済学、経営管理となっています。ビジネス系専攻とIT、数学といった理系専攻が入り混じっているような形となっています。

KPMGグローバルの会長兼CEOのBill Thomas(ビル・トマス)氏は、カナダのブリティッシュコロンビア大学を卒業し、カナダの公認会計士資格を取得しています。 トマス氏はKPMGアメリカの会長やKPMGカナダのシニアパートナーなどを歴任しています。データ&アナリティクスやサイバーセキュリティ分野に力を入れているようです。 それでは、デロイト、PwC、EY、KPMGのBIG4全体で見ると出身校・専攻はどうなっているか見ていきましょう。

BIG4で働く人の出身校上位15 No. 出身校 人数 1 Delhi University 6039 2 The London School of Economics and Political Science (LSE) 5255 3 University of Mumbai 4466 4 Kendriya Vidyalaya 2473 5 University of Melbourne 2191 6 Osmania University 1987 7 University of Toronto 1415 8 Copenhagen Business School 1342 9 University of Cambridge 1263 10 UNSW 1103 11 Università Bocconi 1058 12 Monash University 988 13 Harvard Business School 973 14 University of Waterloo 761 15 INSEAD 744

BIG4で働く人の出身校で最も多いのはインドのデリー大学でした。

次いでロンドンスクールオブエコノミクス、ムンバイ大学となっております。

その他、インドのケンドリヤ・ヴィッディヤラヤ、オスマニア大学、オーストラリアのメルボルン大学やュー・サウス・ウェールズ大学なども多いです。

また、ハーバードビジネススクールやINSEADなどトップビジネススクールの出身者も多いようです。

BIG4で働く人の専攻校上位15 No. 専攻 人数 1 会計 159750 2 経済学 74098 3 経営管理 71172 4 会計・金融 63060 5 金融 61561 6 ビジネス/コマース 37739 7 コンピューター・サイエンス 29485 8 情報技術 (IT) 28486 9 数学 23018 10 マーケティング 21737 11 金融および金融管理サービス 19667 12 法学 15537 13 人事 12087 14 国際事業 11049 15 心理学 8508

BIG4で働く人の専攻で最も多いのは、当然のことながら会計が一番多くなっています。 次いで、経済学、経営管理、金融と経済・ビジネス系専攻が多いのとコンピューターサイエンス、情報技術、数学など理系専攻も多くなっています。 ここまで、地域を限定せずに世界全体で働いている人の出身校・専攻をみてきましたが、最後に、日本の出身大学で多い大学はどこかを見ていきましょう

デロイト上位10校 No. 出身校 人数 1 慶応大学 297 2 早稲田大学 255 3 東京大学 146 4 上智大学 84 5 一橋大学 84 6 京都大学 82 7 大阪大学 48 8 中央大学 46 9 明治大学 40 10 同志社大学 34 PwC上位10校 No. 出身校 人数 1 慶応大学 182 2 早稲田大学 174 3 東京大学 84 4 上智大学 65 5 一橋大学 42 6 京都大学 40 7 大阪大学 31 8 神戸大学 29 9 中央大学 26 10 明治大学 25 EY上位10校 No. 出身校 人数 1 慶応大学 149 2 早稲田大学 120 3 東京大学 60 4 上智大学 57 5 一橋大学 34 6 京都大学 29 7 中央大学 27 8 大阪大学 26 9 国際基督教大学 24 10 青山学院大学 21 KPMG上位10校 No. 出身校 人数 1 慶応大学 109 2 早稲田大学 98 3 東京大学 44 4 上智大学 31 5 京都大学 27 6 一橋大学 21 7 大阪大学 21 8 国際基督教大学 18 9 中央大学 17 10 明治大学 16

BIG4ファームのいずれも慶応大学が最も多く、次いで早稲田大学、東京大学、上智大学と、トップ4まで同じになっています。

以降は一橋大学、京都大学、大阪大学、MARCHなどが並んでいます。 日本においては所謂名門大学出身者が多いようです。

いかがだったでしょうか。

グローバルなネットワークと幅広いサービスを提供するBIG4ファームで働く人の出身校はインドの大学がとても多いというのは驚きだったのではないでしょうか。

グローバルで見ると、インドの大学が多かったり、名門大学が多かったりしますが、それと同時に様々な学校から幅広い人材を採用しているようです。

専攻は会計が最も多いですが、プロフェッショナルファームですので経済、ビジネス系が多かったり、ITやデータ解析などに関わるサービスも提供しているので情報技術やコンピューターサイエンスなどを専攻している人も多くなっています。

BIG4ファームには高学歴のビジネスプロフェッショナルだけではなく、様々なスキルを持った多種多様な人材がいるようです。 BIG4への就職・転職相談はこちら






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