私は高校を中退した後、どこも雇ってくれるところがなかったので、日雇い派遣をやっていました。
日当8000円くらいで週に3、4回仕事に入れるくらいだったので、年収換算すると150万円いかないくらいでしょうか。
当時は、大阪の西成の近くの家賃3万円の安アパートに住んでギリギリの生活を送っていました。
その後、夜の仕事などをやって多少は稼げるようになりましたが、持続的なものではないので2年半くらいで足を洗い、その後、紆余曲折あって20代で外資系のコンサルティング会社に入社し、年収は1000万を超え、いま30代前半で自身で事業やアドバイザーをやり、年収2000万を超え、今年は3000万くらいいくかなという感じで、西成の家賃3万のアパートに住んでいた頃は想像もつきませんでしたが、今は日本と海外に二つタワーマンションを借りているような状況です。
リスクのある投資や怪しいビジネスなんかではなく、リスクのない方法で稼げるようになった私がやったことは一つだけです。
「ロールモデルを見つけて学ぶこと」
これだけです。
ただし、中途半端にやるのではなく、徹底的にやることです。
ただ、そうは言っても何を学べばいいのかがわからない人が多いかと思います。
よく不得意なものではなく、得意な分野を伸ばそうという意見がありますが、確かに自身の強み・弱み、それからやりたいこと・やりたくないことを的確に理解しているならそれが正しいですが、私の場合、高校すら出ておらず、すべてにおいて普通の人の平均以下、強みも弱みもない状況でした。
私だけでなく、「私の強み・弱みは○○」と自身の能力をマーケットの水準などに照らし合わせて適格に理解した上でこれと言い切れる人は実は少ないんじゃないでしょうか。
自身としては強み・弱みなどなにもなかったので、逆になんでもやってやるというマインドセットで学ぶことができました。
きっかけとしては、底辺の生活を送っていた時、とある人の存在を知り、海外にいって学ぶことに決めました。 (詳しくはこちら→高校中退、中学以下の英語力からオックスフォード大学に入学した話)
世界的な経営コンサルタントの大前研一氏という方がいるのですが、大前氏が雑誌で、 「これからの日本人は日本の外に出ろ。そして、英語、IT、ビジネスを勉強しろ」 と言っていたので、「この人みたいになりたい!」と思い、氏が言っていたことをシンプルにそのまま行動に移し、実践しただけです。
日本の外に出ろ アメリカに渡る 現在はイギリスのロンドン在住
英語 中学以下の英語力から勉強して留学し、アメリカのカリフォルニア大学を卒業、オックスフォード大学大学院MBA(経営管理学修士)修了 外資系コンサルティング会社で働き、海外案件を担当 現在ロンドンでいろいろな国の人達と働く
ビジネス 経営コンサルタントとして働く 海外のトップビジネススクールで学ぶ 自身で複数の事業を立ち上げ
IT 大学時代はディシジョンサイエンス、統計、プログラミングなどを学ぶ ロンドンでテックスタートアップの事業責任者を経験 働きながらアメリカの名門私立大学アイビー・リーグの一校であるペンシルバニア大学大学院の修士課程でコンピュータサイエンスの勉強・研究中
このようにロールモデルを見つけて、その方のアドバイスをそっくりそのまま実行したのです。
結果的に、英語、ビジネス、ITといった汎用性の高いスキルすべてにおいて高いスキルがあることによって今の自身の仕事にもつながっています。
そのようなスキルを持つ人材を求める企業からの採用の引き合いが多くくるのは言うまでもないですが、個人で独立したとき、1か月200万円くらいのコンサルティング案件がたくさんきました。
また、国際的に、テクノロジーも理解した上でビジネスができているのは非常に良かったと思います。
また、これらのことを本気で学んでいたことに付随して良いこともありました。
一緒に事業をする仲間や仕事をもらえるネットワークができることです。
MBAのクラスメート、スタートアップエコシステム、コンサルティングファームのOB…など非常にクオリティの高いコミュニティの一員になれるということが、本気でいろいろと学んできてよかった点だと思います。
ロールモデルを見つけて学んでいくとスキルが獲得でき、スキル自体が役に立つというのはもちろんあるのですが、それよりも重要なのは、
「学ぶスキル」
を獲得できたことです。
学ぶスキルというのは、例えば下記のようなものです。
・学校はもちろんのこと、仕事もプライベートも学びの場であると捉えて常に貪欲に学び、幅広いことに興味を持つ「好奇心」
・気になったら実際に調べる、特定のことを学べる場に行く、詳しい人にコンタクトして聞く「行動力」
・物事を構造化してとらえ、情報を整理して効率よく学ぶ「整理力」
・イマジネーションを常に働かせ、新しい情報を学んだら「他の○○にも適用できるかも」と考える「想像力」 …
学ぶスキルは特定の一つのことを学ぶことだけではなく、他のいろいろなことを学ぶのに役立つため、どこに行ってもどんな時代になっても順応できる唯一にして一番の汎用性の高いスキルではないでしょうか。
学ぶのはいつになっても遅くないですし、学ぶことでいつでも自身を変えることができます。
筆者
西垣和紀
高校中退後、数年間仕事を転々とした後、渡米。アメリカの大学を卒業後、外資系コンサルティングファームに入社し、大企業の戦略策定、M&A、業務改善、新規事業創出などに従事
その後、オックスフォード大学MBAを経て、ロンドンのスタートアップで事業責任者、外資系企業のCOO(最高執行責任者)などを歴任し、現在はヨーロッパと日本を行き来しながら様々なビジネスの立ち上げや企業のアドバイザーとして活躍
また、音楽活動をしており、アメリカ西海岸のレーベルと契約、海外フェスへの出演やイギリスのトップアーティスト「ピクシー・ロット」などと共演
カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)マネジメントサイエンス専攻 オックスフォード大学サイードビジネススクールMBA(経営管理学修士) ペンシルバニア大学大学院コンピューターサイエンス専攻
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